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1.今我々に求められているもの
 青年会議所とは、成長の機会を得ることも与えることもできる団体であり、その機会は平等に与えられ、そして成果を得るか得ないかはその人次第であることは言うまでもありません。今我々が成すことは何かの成果を上げることも大切なことではありますが、先ずは前を見て迷うことなく一心不乱に突き進むことです。それこそが自己を成長させ地域を、人を、さらには未来を変えることに繋がっていくのです。
 本年度、公益社団法人となみ青年会議所は発足48年目を迎え半世紀が経とうとしています。これまで先輩諸兄が残してきた功績は、我々にとって糧となり、その輝かしい歴史は我々の活動の礎となっています。しかしながら、我々が新たに歩もうとする現代は、世界に目を向けるとアメリカではトランプ政権が立ち上がり、ヨーロッパではイギリスのEU離脱に向けた動きなど想定していなかったことが起こり、また今もなお続いている世界中に広がるテロリストからの脅威と、まだまだ不安定な情勢が続いています。日本においても海外からの圧力や不安定な国内情勢といった、我々の生活を脅かす問題は多く存在し、まさに先行きの見えない混沌とした時代であると言えます。外交問題はおろか武力闘争がいつ起きてもおかしくない今、我々の未来は到底明るいものであるとは決して言えない時代なのです。その一方で大きな変革をもたらす第4次産業革命といわれるインターネット(IOT)や人工知能(AI)を活用した自律化が加速し、我々の働き方や職種にも劇的な改革や転換が必要とされるなど、時代はめまぐるしく変化しています。そうした時代であるからこそ我々青年が「明るい豊かな社会の実現」に向け迷うことなく歩んでいかなくてはなりません。過去から多くのことを学び、今を強く生き、明るい未来へと繋げていけるよう行動することが必要です。
 このとなみ野に住む一人の青年として、愛情を持ってこの地域に接していくことが伝統や文化、人間関係を守っていくことに繋がります。そして、育ててくれた、または支えてくれる家族に感謝をしていくこと、さらには共に歩んできた仲間を信じて行動することが誰かのために行動できる人間形成を創り上げていくのです。今我々に求められているものは、さらに強い地域愛、家族愛、そして仲間への愛であり、それこそが「仁愛」なる心であります。

2.愛情溢れるとなみ野のために
 地域づくりは人づくりであり、人づくりこそが地域の課題の一つと言えるでしょう。では人づくりとはどういったことなのでしょうか。愛情溢れる地域づくりに必要な人財とは、自分たちのまちの伝統・文化という魅力を理解し、発信できる、つまりとなみ野の素晴らしさを熟知し、となみ野を自慢できる人財です。しかしながら、となみ野の魅力を認識していない地域住民が多く存在し、その価値を理解していないように感じると共に、まだまだ残された課題にも目を背けようとしているのが現状です。そのような時代である今こそ、先ずは我々が自分たちのまちに愛情を持ち、心から好きになることが大切です。
 となみ野に愛情を持つためには、自分たちのまちの知識を得ることも大切ですが、他のまちを知り見識を高めることも重要です。他のまちの魅力とは、我々にとって新鮮に見え、多くを感じとることができますが、自分たちのまちの魅力とは普段の生活の一部となっており、多く存在する魅力を認識することができないのです。固定概念を払拭し外部からの視点を持つこと、つまり「よそ者」の目を養い、自分たちのまちの魅力を再認識することが大切です。また多くの成功事例やまちづくりに対して積極的に取り組まれていることを知ることによって、自分たちにもできることがあるのではないかと気付かされるのです。国内はもちろん、また世界に於いても、まちづくりに対して様々な趣向を凝らし、他人ごとではなく当事者意識をもって行動している一般市民の方々、そして行政の方々が多く存在していることは紛れもない事実です。官民一体となってまちづくりについて正面から向き合うこと、そして自分たちのまちは自分たちの力で創っていく、あるいは変えていくという強い当事者意識を持った人財が一人でも多く存在することが、このとなみ野にイノベーションをもたらしていくのです。
輝くとなみ野の未来のために我々自身が地域の魅力を再認識し、自分たちのまちに自信と誇りを持てる、愛情溢れるとなみ野に向け地域愛を創造していきます。

3.先人から学び現代を生き未来に輝く青少年のために
 1945年8月15日、日本は無条件降伏し、第2次世界大戦が終結しました。この日を終戦記念日とし、戦争の誤りと惨禍を反省し平和を誓うため全国戦没者追悼式が行われてきましたが、戦争を知らない世代に戦争の経験と平和の意義を伝えるため、この日を「戦没者を追悼し平和を祈念する日」としています。かつて先人たちが日本の未来のために戦ってきた戦争を、我々はいつしか忘れ、平和とは何かを見失ってきたのではないでしょうか。また、現代を生きる若者は当然戦争の体験をしたことが無ければ、戦時中の話を聞く機会も減ってきており、多くの月日が流れ、体験者も減り同時に語り部も少なくなってきています。私はまだまだ語り継がれなくてはならない歴史であると確信しています。
そうした時代から現代の若者は、欲しいものは全て手に入り何不自由することなく生活していることに気が付かず、あれが欲しいやこれが無いといった贅沢病と言える行動をとっているのではないでしょうか。親学の第一人者である高橋史朗氏は、「かつて日本の子供は世界一幸せで世界一礼儀正しかった。今は世界一孤独で世界一礼儀が悪い子が溢れている」と述べています。その要因の一つには、親が子供の手本では無くなってしまったということが考えられるのではないでしょうか。「親は子供の鏡」であり子供は憧れる対象を欲しがります。親は子供の憧れる存在でなければならず、子供に良い手本を見せるか否かによって、将来の在り方が大きく左右されるのです。そして、子供たちは現代の幸せを当たり前と捉えるのではなく、先人たちが残してくれた希望だということをしっかりと受け止めなければなりません。その想いを今一度呼び覚まし、子供たちと共に過去から学びそして、輝く未来へと繋げていきましょう。
子供も大人も過去の日本人の心、則ち誰かのために行動できる人間性を学び、今という戦争の無い素晴らしい時代に生まれたことに感謝をしていくことが大切なことです。未来に輝く青少年のために、笑顔溢れる子供たちのために、我々が「厳しさ」と「楽しさ」の両輪をもって伝えていき、さらには相手のことを真剣に考えることができる「愛のある厳しさ」を与えるために寛大な心をもって行動していきます。

4.愛情を持った志高き同志の拡大
 仲間と呼べるにはどの程度の時間が必要でしょうか。あるいはどの程度の交流が必要でどれだけ交流をし、共に行動していけばいいのでしょうか。仲間とは簡単に言えるものですが、本来仲間とは自分のことよりも相手のことを考えることができ、情熱と愛情を持って行動できる存在こそが仲間と呼ぶに相応しいのです。我々が、そのような愛のある人財になること、そして愛のある人財を創出していくことで、となみ青年会議所の資質向上につながり、共に行動していく活力となっていくのです。
 となみ青年会議所では近年会員の減少が課題となっており、5年後10年後を見据えた時に会員が半数になることも予想されます。会員の減少は我々の運動や活動に大きく影響を及ぼし、スケールを小さくすることに繋がります。それは青年会議所が掲げる「明るい豊かな社会の実現」に対し大きなマイナス要素となることでしょう。そして会員自体の資質向上にも大きな影響を及ぼすこととなります。今まで以上に会員拡大に対する意識の向上と、志高き同志の拡大が必要であり、会員拡大こそがとなみ野の未来を輝かしいものにするのです。
 近年、世の中では女性活躍社会を推進しており、すでに活躍している女性も多く存在していますが、我々となみ青年会議所においても女性の活躍は必要不可欠です。男女には当然差別は無く女性が活躍する社会を創るためにも、となみ青年会議所では今後も女性の会員拡大に努めてまいります。女性の視点や発想力は多様なニーズを生み出す原動力となり、まさにダイバーシティを求める今、組織に大きな影響力を与えてくれることは言うまでもありません。男女共に相互扶助の精神で行動していくこと、また苦しい時にこそ助けてくれる仲間であることが大切です。
「何をやるかが大事ではなく誰とやるかが大事である」
我々は共に過ごす時間よりも共に真剣に向き合った時間が大切であり、同じ境遇を分かち合った真実の仲間を創出し、愛のある仲間を持ちこのとなみ野で愛情を持った志高き同志と共に自己研鑽を求め、となみ青年会議所の運動・活動に向け邁進してまいります。

5.先頭に立つ者の使命
 いつの時代にも先頭に立ち、皆を牽引する人財は存在しています。当然、現代にもそのような人財は多く存在していますが、我々一人ひとりに置き換えると、本当に身を鼓舞して前に立ち誰かのために行動ができているのでしょうか。何か大きな問題があった時「誰かがやってくれる」「自分は関係ない」といった人任せになっていないでしょうか。先ずは我々一人ひとりがリーダーとして自覚を持って行動していくこと、またリーダーとはどのような存在なのかをしっかりと学ぶ機会が必要であり、そのための心構えを養うことが必要です。
 世の中にはスポーツの世界、政治経済、会社や組織といった各ジャンルにおいてリーダーが存在し、必要な役割を担っています。ジャンルは違いますがその役割や立場、そして目的には根幹を辿ればさほど大きな違いは無く、責任や資質の部分で差が生まれるのです。スポーツの世界ではリーダーがチームをまとめ、勝利へと導くために練習し、共に戦う仲間のために先頭に立って行動しています。会社に於いても上司がチームをまとめ、業績を上げるために社内教育をし、共に働く仲間のため統率をとり行動しています。どのような組織においてもリーダーは存在し、先頭に立ち一線で活躍しています。しかしながら言葉では簡単でも実際に自ら先頭に立ち、率先して行動を起こせているのでしょうか。「米百俵の精神」にあるように、目先の利益や欲望に惑わされるのではなく未来のため、人のために行動しなければなりません。そして、目標を明確に指し示すことができる決断力を持ち、一体感をもたらすことのできる者こそが統率力と愛を持ち合わせた真のリーダーです。一人でも多くのリーダーを創出するために率先して行動すること、そして真のリーダーになることが先頭に立つ者の使命なのです。

6.世界に広がる青年会議所の魅力を最大限に活かす
 世界には121ヵ国からなる青年会議所があり、日本全国にも約700カ所の活動エリアが存在し、約34000人が志を同じくし活動しています。我々となみ青年会議所はとなみ野をエリアに活動していますが、この青年会議所という団体の規模は、世界を見てもこれほど大きな青年団体はどこにも存在はしません。またJCIマークに描かれる国連のマークは、NGOとして国連から特別の地位を与えられた、民間組織の中では唯一使用を許可されている組織であり、世界からの信用と信頼の証です。
 本年度も、この世界に広がる青年会議所のスケールメリットを最大限に活かし、その経験から培ったスキルをとなみ野に持ち帰り地域の発展に繋げていきます。そのためにも各地域にメンバーが出向し、様々なことを学び経験し成長することが必要です。我々は、その数少ない与えられたタイミングをチャンスと捉え邁進していきます。そして出向したメンバーをとなみ青年会議所の代表として敬意を表し、自らの力を試す機会となること、また代表としての自覚と誇りを胸に活動できるよう最大限の支援を行い成長へと繋げていきます。
「目と耳と心を大きく開いて世界をみること」
我々は小さな視野で物事を判断するのではなく、その言葉の本質を深く理解し、心でしっかりと受け止め、感性を豊かにしなければなりません。国家青年会議所の一員であるというチャンスは会員である時のみに与えられたものです。その時間その瞬間の判断をポジティブにとらえ、一人ひとりが貴重な経験であることを認識し、日本へそして世界に羽ばたいていくことこそが成長の機会なのです。

7.未だ見ぬ道を行く  
 人生には平坦な道と険しい道があり、常にその選択肢の中を我々は歩んでいます。その選択に正解はなく、ただあるのは自分の中の後悔や杞憂そして充実感に過ぎないのです。しかしながらその経験から得る万物には違いが生じ、どの道を選択するかで、人生最後の瞬間に人として大きな差が生じるでしょう。つまり、人生の中の選択とは非常に勇気が必要であり、その結果は成長にも成果にも関わってくる重要なことなのです。
平坦な道を選べば普段と何一つ変わらない人生が待っており、一喜一憂すらできないが、動もすればそれも悪くないのかもしれない。その一方で険しい道を歩んだ時はどうなるのか。そこには蹉跌や挫折が生じ、その瞬間その空間から逃げ出したくなるのが険しい道なのです。しかしながら、その大きな壁を乗り越えた時の達成感・充実感というのは、その壁が高ければ高いほど快感を覚えるものです。その経験は苦しい思いをした時に、また死に物狂いになった時でなければ体感することはできず、かけがえのないものもそこから生まれるのです。則ち険しい道とは誰かを守り、輝く未来のために成長できる道のことであり、その選択をすることが私の人生のジャッジであります。

「自ヲ処スル厳 他ヲ処スル寛」山本五十六

自分に厳しく周囲に対して寛大でいられる人間であること 故に「仁愛」なる心

今こそ共に闘う同志として、勇気を出し迷わず信念をもった道を歩んでいきたい

転んだっていいじゃないか
また直ぐに起き上がればいい
それこそが我々を待っている人生なのだから
自分の信じた道であれば何も問題はない
さあ下を向かず前を見て楽しんで行こうじゃないか

すべては愛する地域のため
愛する家族のため
愛する仲間のため
そして共に生きる誰かのために・・・